屋根葺き替えのメリット・デメリット、葺き替えで注意すべき点

屋根葺き替えは、どんな場合に適した工事方法か?

屋根葺き替えは、こんな場合に適しています。

地震に備えて屋根を軽くしたい場合。

瓦からカラーベスト・コロニアル屋根への葺き替え事例
【屋根材毎の重さ】
ガルバリウム鋼板と瓦の屋根重量の違い・瓦屋根の重さは、1坪(3.3㎡)当たり165kg。
・スレート屋根(カラーベスト・コロニアル)は、1坪当たり68kg。
・ガルバリウム鋼板は、1坪当たり16.5kg。(横葺き断熱材付き)

屋根葺き替えでの重量変化(屋根面積80㎡と仮定した場合) 
瓦屋根を ⇒スレート屋根  4,000kg → 1,650kg(1/2以下) 
瓦屋根を ⇒ガルバリウム鋼板  4,000kg →  400kg(約1/10) 
スレート屋根を ⇒ガルバリウム鋼板  1,650kg →  400kg(約1/4) 

屋根を軽くすることで重心が低くなり地震による家屋倒壊を防げたり、揺れを軽減できます

屋根の痛みが激しい場合。

カラーベスト・コロニアル屋根の痛みが激しくトタン屋根に葺き替え
屋根の痛みが激しい場合は全て剥がして葺き替える必要があります。
脆くなった古い屋根の上にカバー工法してしまうと雨漏りや屋根剥がれなどの問題が発生した場合、全て剥がして修正する必要があるため多額の費用が掛かります。

屋根材を固定する役割の下地板(野地板)が傷んでいる場合。

屋根の下地が傷んでいたので屋根葺き替え
下地が傷んでいたり、腐っている場合は葺き替えしかできません。
下地が合板の場合は、腐っていなくても「老ける=脆くなる」という現象も起こります。(合板は、薄い板を張り合わせ1枚の板になっていますが接着強度が低下するとバラバラに剥がれてしまいます)
下地が傷んだ屋根にカバー工法すると引き抜き強度が低下するため屋根材を止めるネジや釘がきちんと固定されず台風や強風で屋根が剥がれてしまいます。

屋根勾配に合った屋根材が施工されていない場合。

屋根勾配に合わないカラーベスト・コロニアルが施工されていた事が雨漏り原因でした
屋根材には施工して良い屋根勾配が決められています、勾配に合わない屋根材が取り付けられている場合は雨漏りを防ぐため勾配に適した屋根材への葺き替えが必要です。

屋根勾配が合っているかどうは勾配計での確認が必要です瓦屋根では殆どありませんが、カラーベスト・コロニアル(スレート屋根)、トタン屋根(亜鉛メッキ鋼板)や横葺きのガルバリウム鋼板など金属系の横葺き屋根の場合。
適正勾配を守らず施工された屋根の殆どが雨漏による再葺き替えにつながっています。

5:ソーラー(太陽光発電)を取り付けたい場合。

屋根のソーラーを取り付ける計画がある場合は、屋根の施工法に注意が必要です
ソーラーシステムは、カバー工法で施工された屋根には取り付けできない場合もあります。
取り付け前に予め屋根を綺麗にしておこうなどと考えると後悔することもありますので事前に確認しておきましょう。

葺き替えのメリット・デメリット

メリット

● 屋根を軽くできる。
(瓦屋根やスレートなど、屋根が傷んでいなくても地震対策で葺き替える例が増えています)
● 雨漏りなど根本的な原因を解決できる。
● 好みの屋根材への変更も可能。(屋根重量や屋根勾配による制約あり)

デメリット

● 古い屋根材の撤去や野地板工事が必要なため、カバー工法に比べ費用が少し高くなります
● 工程が増える分、カバー工法に比べ工期が少しだけ長くなります

【動画で説明】屋根葺き替えのメリット・デメリットと工事の方法。

葺き替えとカバー工法、工事方法の違い。

屋根葺き替えとカバー工法、工事方法の違い

屋根葺き替えとは、下写真のように古い屋根を剥がし廃棄。下地を増し張り、または張り替えてから新しい屋根に張り替える工事方法です。
屋根葺き替え工程写真
古い屋根の撤去と下地調整が必要なため、古い屋根の上に新しい屋根材を施工するカバー工法とは異なります。

屋根葺き替え工程写真
葺き替えは、古い屋根を剥がして廃棄します。
古い下地(野地板)の上に新しい下地を増し張り、または張り替えて補強します。
下地の上に防水シート(ルーフィング)を施工し、新しい屋根材を取り付ける工事方法です。

屋根葺き替え工程写真
カバー工法は、今の屋根を残したままにします。
今の屋根の上に防水シート(ルーフィング)を施工し、新しい屋根材を取り付ける工事方法です。
葺き替えと比べて2工程少なくなります。

屋根葺き替えで注意すべきこと。

事前調査が重要です。

下地(野地板)の痛みをきちんと見極められる業者に依頼しましょう。
下地が弱っているにも関わらずカバー工法してしまうと、屋根を固定するネジや釘が効かなくなり強風で屋根が剥がれ飛んでしまいます。

屋根形状・屋根勾配にご注意。

屋根が複雑な形状をしていたり、屋根勾配に適さない屋根材選びは工事後に雨漏りする原因です。
葺き替えには適切な屋根材と工事方法の選択が必要で、これを考えずに工事されてしまうと再葺き替えが必要になるので注意しましょう。

正しい施工方法を守る事が重要です。

メーカーで決められた施工法を守っていなかったり、独自の方法で工事されてしまうと確実に雨漏りするだけでなくメーカー保証が受けられません。

葺き替えよりカバー工法を勧める業者が多い理由。

・カバー工法だと古い屋根と防水シート(ルーフィング)が二重になって残るので、少々工事がいい加減でも「雨漏りしにくい」と考える業者が意外と多くいます。

・また「技術が未熟で葺き替え工事が出来ない」、 または「 アスベストが入った屋根材を処理する資格を持っていない」 という理由で、下地が傷んでいるにも関わらずカバー工法しか勧めない業者もいます。

・費用が安い方が成約に至り易いという理由で「カバー工法で大丈夫ですよ。費用も安く済むし」など、適切な工事方法を勧めない業者もいるのでご注意下さい。
わずか数年で再葺き替えになった例が少なくありません。
「カバー工法は適切な施工法だったか?」は、コチラ

屋根葺き替えは屋根材毎の専門業者へ。

屋根には瓦・スレート屋根(カラーベスト・コロニアル)、トタン屋根などがありますが、ガルバリウム鋼鈑屋根の種類は100以上あり、それぞれの屋根材毎に専門業者がいます。
一社で全ての屋根材を扱う事は不可能であり、それぞれに得手不得手があります。
不慣れな屋根材を施工したことでの雨漏り事例も増えていますので、ご希望の屋根材がある場合は、その屋根材を専門にしている業者に依頼するのが一番安心です。

屋根葺き替えの良くある質問FAQは、コチラ

葺き替えて良い屋根・悪い屋根、屋根勾配との関係。

屋根材は大きく分けると
スレート(コロニアル)・金属屋根(ガルバリウム鋼板など)】の3種類ありますが

葺き替え方法も大きく分けて次の3パターンに分かれます。
屋根勾配の影響で変更可能・不可能な屋根材
どんな屋根に葺き替え可能なのか?
それは上図に記したように屋根勾配で決まります。

大きく分けると屋根勾配が
2.5寸~3寸以上あるか?
2.5寸以下なのか?
によって施工可能な屋根材が限定されてしまいます。
屋根勾配に適した屋根材への葺き替えは非常に重要で工事後に雨漏りするかどうかの分岐点になります、ご注意下さい

瓦屋根の葺き替え(屋根勾配の問題なし)

<屋根勾配の制限なし。>
瓦屋根を →金属屋根(ガルバリウム鋼板)・スレート屋根・瓦屋根へ。

瓦屋根を ⇒ガルバリウム鋼板に葺き替え。

地震対策で瓦屋根をガルバリウム鋼鈑屋根へ。
瓦からガルバリウム鋼板への屋根葺き替え事例
地震対策として瓦屋根の葺き替え。土葺き瓦の総重量15トン⇒約1トンに軽量化。屋根工事例へ

瓦屋根を ⇒スレート屋根に葺き替え。

地震で崩れた瓦屋根をカラーベスト・コロニアルへ。
地震で崩れた瓦屋根をカラーベスト・コロニアルへ葺き替え
地震で瓦が崩れ強風で1階の屋根が割れていた。屋根工事例へ

瓦屋根を ⇒瓦屋根に葺き替え。

瓦屋根の地震対策、防災瓦へ。
瓦から瓦への屋根葺き替え事例
雨漏りしているので新しい瓦への葺き替えを考えている、葺き替え方法を提案して欲しい。防災瓦に葺き替えて棟部は地震・耐風対策として棟補強金具取り付け。この施工例へ

スレート屋根の葺き替え(屋根勾配、要注意)

<屋根勾配2.5寸以下は施工不可の屋根材あり。>
スレート(カラーベスト・コロニアル)から →スレート・ガルバリウム鋼板(金属屋根)へ。

スレートを ⇒ガルバリウム鋼鈑(横葺きタイプ)へ。

屋根重量を考えガルバリウム鋼鈑へ。
カラーベスト・コロニアルからガルバリウム鋼板屋根への葺き替え事例
近所の業者にカバー工法を勧められているが屋根重量を考え葺き替えたい。屋根工事例へ

スレートを ⇒ガルバリウム鋼鈑(縦葺きタイプ)へ。

屋根勾配の問題で縦葺きガルバリウム鋼鈑へ。
カラーベスト・コロニアルから縦葺きガルバリウム鋼板屋根への葺き替え事例
施工してはダメなスレート屋根が施工されていたが、また施工してはダメな横葺き屋根を勧められた。(屋根勾配、2.5寸勾配以下に該当)屋根工事例へ

ガルバリウム鋼鈑屋根の葺き替え(屋根勾配、要注意)

<屋根勾配2.5寸以下は縦葺きタイプのみ施工可能。>
ガルバリウム鋼板(金属屋根)から →ガルバリウム鋼板へ。

雨漏りトラブルで再葺き替え:横葺きタイプを縦葺きに変更。

ガルバリウム屋根の横葺きタイプを縦葺きタイプに葺き替え。
ガルバリウム鋼板屋根の再葺き替え事例
トタン屋根を横葺きタイプにしたら雨漏り。工事したリフォーム業者が修理しても直らないので専門業者に見てもらいたい。(屋根勾配、2.5寸勾配以下に該当)屋根工事例へ

雨漏りトラブルで再葺き替え: 横葺きタイプを横葺きで。

正しい工事方法での再葺き替え。
ガルバリウム鋼板屋根の再葺き替え事例2
瓦屋根をガルバリウム鋼鈑に葺き替えたら直ぐに雨漏り。工事した業者が何度修理しても直らない。屋根工事例へ

それぞれの屋根材についての説明ページへ移動します。
瓦屋根の説明ページへ カラーベスト・コロニアルの説明ページへ トタン・金属屋根の説明ページへ

お客様からの雨漏りトラブル相談例

相談内容:トタン屋根をスレート屋根に葺き替えたら雨漏りするようになった。
コストを抑えながら、あと20年は持たせたいので見積りして欲しい。

【葺き替えて良い・悪い屋根】の勾配2.5寸以下に該当。

【元々の屋根は、1.5寸勾配のトタン屋根
トタン屋根をコロニアルへ葺き替え、雨漏りで腐った野地板
(スレート屋根を剥がしてみると野地板がボロボロに腐っていました)

【問題解決までの道程】
➊ 近所の工務店に依頼。
近所の工務店に依頼したら施工不可な「スレート屋根(コロニアル)」を勧められて葺き替え。
結果:雨漏り
❷ リフォーム業者に見積り依頼。
リフォーム業者も施工不可な「横葺きガルバリウム鋼板」でのカバー工法を勧めた。
リフォーム業者の提案内容に疑問を感じた(当サイトの説明を読んで)
❸ 屋根無料見積.comに依頼。
当サイト(屋根無料見積.com)に電話で相談頂きました。
この屋根勾配に 唯一施工可能な 縦葺きガルバリウム鋼板に葺き替え。
結果:雨漏り原因の解消。
スレート屋根に下にあったトタン屋根の腐食 →葺き替え完成写真。
屋根勾配に適した屋根材への葺き替え
屋根が腐った原因
元のスレート屋根は、屋根材を固定する釘穴から雨が侵入して野地板がボロボロに腐り、釘が効かない状態でした。
野地板を剥がすとトタン屋根が残っていて、さらにその下に元々あった野地板まで腐っていました。
お客様の感想
近所の工務店もリフォーム業者の提案も思ったのと違ったというお客様。
■「きちんとした業者が少ない事が本当に分かった。」
■「初めから頼んでいれば余計なお金を使わずに済んだのに・・・」
と言っていらっしゃいましたが、きちんとした工事や提案の出来る業者は非常に少ないです。

 

屋根葺き替え後に修理が必要になり数10万、再葺き替えで100万円以上のお金が無駄になるケースも多く発生しています。
たとえ見積額が10万・20万円安かったとしても、「きちんとした技術を持つ業者か?」「適切な工事方法を提案しているか?」を見極めることが重要です。

ガルバリウム鋼鈑屋根の雨漏りトラブル事例へ


『ガルバリウム鋼板屋根、雨漏りトラブルが増えている原因』

ガルバリウム鋼板屋根は、もともと金属屋根職人が専門的に行っていた工事です。
しかし、地震による影響から屋根の軽量化=ガルバリウム鋼板の需要が急増したことで、今まで金属屋根をやったことのない屋根業者や屋根以外の業者が多く参入、これが施工トラブルが激増する原因になっています。

圧倒的な差が出る役物工事。金属屋根専門職人の工事は屋根寿命が大幅に変わります!
屋根葺き替えで重要、雨漏りが起こる役物部分画像
↓
役物は非常に雨漏りし易く、工事内容の差が屋根寿命に影響を与える重要な工事です。
屋根葺き替え完成後では見ることの出来ない役物工事、専門業者とは比べようもありません

金属屋根は非常に専門性が高く、他のリフォーム工事と同じように考えることは出来ません
きちんとした金属屋根の施工法を知らない業者を紹介された結果、工事直後~10年未満で再葺き替えが必要になるなどのトラブルが全国で激増、本物の専門業者は業界に1割程度しかいないと言われているため業者選びは非常に重要です。

屋根無料見積.comなら適切な業者選びが可能です。

屋根業者サポート協会に加盟する、お客様の御要望に柔軟に対処できる技術・経験を持ち合わせた屋根材ごとのスペシャリストが対応させて頂きます。

「どんな屋根に葺き替えればいいか分からない」
「どんな屋根にできるか分からない」
というお客様は、サイト管理人へ電話で直接お問い合わせ頂くことも可能です。
屋根の状況やお客様の考え・悩みを元に適切な屋根材をアドバイスさせて頂きます。

また「葺き替えたい屋根材が既に決まっている」というお客様には、
その屋根材に対して経験豊富な屋根業者さんをご紹介させて頂きます。
 「候補が二つあり悩んでいる」という場合は、どちらの屋根材も扱う業者をご紹介します。

屋根葺き替え・屋根張り替えで困ったら、当サイトへ。
様々な屋根材を扱う業者が加盟しているため適切な業者選びが可能です。
屋根のお客様相談室。お問合せは屋根無料見積.com、0120710988へ。電話での見積申し込みも可能です
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