修理依頼が多い症状-TOP4を屋根材別に掲載。
カラーベスト・コロニアル(スレート)屋根の症状-TOP4。
1:棟包みの浮き。
棟包みの浮きは、最も多く見られる症状ですが、お客様自身で気付く事は少なく廻ってきた業者や近所で工事していた業者等に「棟が浮いている」と言われて気付く事が多いようです。
次に説明する「棟剥がれ」が起こる前段階の症状のため早めの修理が必要です。
【原因】
棟が浮いてしまう原因は、屋根本体と棟包みの隙間から入り込んだ雨水によって棟内部に取り付けてある笠木が腐ったり、傷んだ事で起こります。
雨漏りして気付く事もあります。
【適切な対応方法】
棟包みを外し、内部にある笠木を取り換え修理すれば正常な状態に戻せすます。
棟包みの浮きは次項「2:棟剥がれ」が起こる前段階の症状なので気付いた時点で早急に修理して下さい。
2:棟の剥がれ(棟飛び)
棟包みが浮いたまま放置していると、台風や強風で棟が剥がれ飛んでしまい近隣の家に被害を与える事があます。
【原因】
棟包みが浮いている事に気付かず放置していた事で起こります。
【適切な対応方法】
棟包み飛んで笠木が露出した状態になっていますので、まず笠木を取り換えます。
飛んでしまった棟包みが落下した衝撃で変形している場合は、新しく取り換える必要があります。
変形していない場合は、そのまま取り付け直す事が可能です。
【注意点】
棟包みが剥がれた場合は、剥がれていない部分も一緒に取り換える事をお勧めします。
台風や強風の度に直さなかった所が順次剥がれてしまい修理を繰り返すことになるからです。
3:屋根本体のヒビ割れ・抜け落ち
【原因】
ひび割れ、抜け落ちは初期の施工不良が多く、ひび割れは屋根を歩いた事でも起こります。
【適切な対応方法】
ひび割れや抜け落ちヵ所が少ない場合は部分的な差し替えで済みますが、範囲が広い場合は葺き替えが必要です。
【注意点】
雨漏りの原因になりますし、抜け落ちて敷地内に落ちてきたり、強風で近隣へ飛散する可能性もあり危険なので早めの対応が必要です。
4:反り・コケ・色あせ・汚れ
【原因】
反り(口開き)は施工不良が原因。
コケコケ・色あせ・汚れは立地環境や経年劣化で起こります。
【適切な対応方法】
反り(口開き)は雨漏りの原因になり修理では直せません。
下地が杉板になっている場合はカバー工法でなく葺き替えが必要です。
コケが大量に生えることも雨漏り原因になることがあります。
色あせ・汚れなどで見た目が悪くなっている場合は、築年数を考え屋根塗装または葺き替えやカバー工法をお勧めします。
瓦屋根の症状-TOP4。
1:漆喰(しっくい)の剥がれ
【原因】
経年劣化などで漆喰と葺き土の間に隙間が出来て剥がれる。
【適切な対応方法】
漆喰の修理で済みますが、劣化が激しい場合は葺き土から直す必要があり棟の積み直しが必要です。
【注意点】
年数が経過している場合や災害が起きた時など定期的にチェックする必要があります。
2:棟瓦(冠瓦・のし瓦)、鬼瓦のズレ
【原因】
経年劣化や自然災害によって瓦の下に敷かれた葺き土が崩れたり、瓦を固定する緊結線が切れる事で起こります。
【適切な対応方法】
棟瓦や鬼のズレは雨漏りするだけでなく、敷地内や隣接する道路に落ちる危険があるので早めの修理(棟の積み直し)が必要です。
3:桟瓦(瓦本体)のズレ
【原因】
桟瓦のズレは、瓦本体を固定するため瓦の下に取り付けた桟木が傷んだり、地震など外的要因で起こります。
【適切な対応方法】
桟瓦のズレは雨漏り原因だけでなく台風で剥がれる可能性もあるため部分修理または葺き直しが必要です。
【注意点】
上にある右側の写真は、悪質業者によるコーキングによる桟瓦のズレ修理。
結局、雨漏りして葺き替えになりましたが、瓦がズレた隙間をコーキング等で止める修理では根本的な問題を解決することはできません。
4:袖瓦の落下や雨漏り
【原因】
平板瓦で多く見られる症状ですが、袖瓦の落下や雨漏り原因は袖瓦の下に取り付けた防水シーラーやコーキングが劣化して入り込んだ雨水でケラバ部の木材が腐った事で起こります。
【適切な対応方法】
ケラバ廻りの袖瓦や桟瓦を取り外して修理できますが、他にも問題ヵ所がある場合は葺き替えが必要になる場合もあります。
トタン屋根の症状-TOP4。
1:軒先の腐り(広小舞・垂木)
【原因】
トタン屋根で最も痛み易い軒先部分ですが、原因は軒先に取り付けてある鼻隠しとカッパ(高くなった部分)部分の隙間から雨水が入んだ事で起こります。
【適切な対応方法】
軒先から腐っている所までの腐った下地板・タルキ・トタン屋根など部分的な張り替え修理が可能です。
傷んでいる所が広範囲の場合は葺き替えが必要になります。
【注意点】
軒先の腐りは、お客様では気付きにくい部分なので注意が必要です。
2:棟包みの剥がれ
【原因】
棟包み下部にはトタン屋根本体との間には空間があり、そこで跳ね返った雨水や強風時に雨水が吹き込み棟包み内部の笠木が腐ることで起こります。
【適切な対応方法】
棟の中心部に隙間があり、そこから雨が入り込まないよう棟包みが取り付けられています。
棟包みが剥がれてしまうと隙間から入り込こんだ雨で雨漏りしてしまうので早急な修理が必要です。
3:屋根塗装の剥がれ。
【原因】
トタン屋根は何度も塗装を繰り返すと塗装が剥がれ易くなってしまいます。
【適切な対応方法】
再塗装をしても直ぐ剥がれてしまうので屋根張り替え(葺き替え)、または専用屋根材でのカバー工法が必要です。
【部分的な腐り】
トタン屋根は、尺五寸(455mm)毎に高い部分のカッパと低い部分のドブで構成されています。
そのため傷んだ部分だけを縦一列毎に取り換え修理する事も可能です、専門業者にご依頼下さい。
4:谷廻りの雨漏り。
【原因】
「1:軒先の腐り」で説明したのと同じで鼻隠し部分から入り込んだ雨水は屋根の下に入れ込まれた谷樋部分を超えてトタン屋根本体の裏面へと流れ込んで雨漏りさせますし、谷樋自体が腐って雨漏りすることもあります。
【適切な対応方法】
谷樋はトタン本体との絡みがあり部分修理不可、屋根の葺き替えが必要です。
雨漏りで屋根の下面にある軒天が傷んだ場合は軒天の張り替えも必要になります。
屋根雨漏りについてはコチラのページをご覧ください。 |
屋根修理を依頼する時の注意点。
屋根修理を依頼する時の注意点。
屋根修理では、多くのお客様が専門業者以外へ依頼することも多く、それが何度修理して治らない原因になっています。
屋根とは全く関係のない業者が屋根専門などと記載している場合もあるので注意が必要です。
「屋根修理が安い!」などと安さを売りにする業者もいますが、
基本的には屋根修理に安いも高いもありません。
ぼったくり業者は別ですが、専門業者であれば『材料費+工賃程度』の費用で済むため、修理費用にそれほど差が出ることはないからです。
また、専門業者は安さを売りにするようなことは絶対にないため、安さを売りにする業者には注意が必要です。
その時の費用は安く済んでも根本的な問題が解決されていない場合が多く、修理を繰り返したあげく屋根の葺き替えが必要になるなど、返って屋根寿命を短くしてしまうこともあります。
屋根専門だから良いという訳でもありません。
「屋根専門業者」は「屋根材毎の専門業者」へと、さらに細分化されるます。
屋根専門業者だからといってカラーベスト(スレート)屋根・瓦屋根・トタン屋根など全ての屋根を修理できる訳ではありません。
屋根材毎にそれぞれ構造や工事方法は異なるため、それぞれの屋根材を専門にする業者に依頼するようにしましょう。