ガルバリウム鋼鈑屋根の暑さ対策と改善方法。
気候変動で年々高まる夏の暑さ対策として自然換気棟を取り付ける事例が非常に増えています。
1.屋根に換気棟を取り付ける手軽な方法。
換気棟
換気棟は屋根の棟部(頂上部)に取り付け、自然換気で夏場にこもる小屋裏の熱気を外部に逃す役目を果たしてくれるため冷房効率が高まります。結露や湿気なども防ぐ効果があります。
換気棟の取り付け方法:小屋裏空気を逃すため換気棟を取り付ける位置に排気口を作るため野地板に穴を空けます。
開口部に換気棟のベースを取り付け、最後に換気棟カバーを取り付けて完成です。
遮熱塗装は屋根の暑さ対策としては不十分?
ある程度の温度上昇は防げても、それだけで思うような効果を期待できなかったという場合は断熱工法や通気工法をお勧めします。
暑さ対策:高い断熱効果を求めるなら断熱工法・通気工法。
2.断熱工法(断熱材を使う方法)
「遮熱塗装しても全く効果なかった!」⇒断熱工法へ
実例です。
こちらのお客様は、屋根裏が無く天井裏に断熱材を入れることが出来ない構造でした。施工例へ
断熱材は、遮熱性を兼ねるため屋根の暑さ対策として最も有効です。
通気工法の遮熱シートを断熱材に変えた感じで、換気棟も取り付け可能です。
①フェノバボードを使った断熱。(フェノールフォーム 熱伝導率:0.019 W/m・K) ②スタイロフォームを使った断熱。(押出法ポリスチレンフォーム 熱伝導率:0.022 W/m・K) ③アクリアネクストαを使った断熱。(グラスウール 熱伝導率:0.034 W/m・K) 【熱伝導率が低いほど断熱性能が高い。数値はメーカー公表値】 |
【遮熱と断熱の違い】
遮熱は、日射を吸収しないよう反射する、または日射により温度の高くなった所から出る熱を室内に入らないようにすることで夏の暑さに対してのみ有効な方法です。
断熱は、室内への熱の侵入を防ぐと共に室内の熱が逃げるのも防ぐため夏も冬も有効な方法です。
屋根の断熱・通気工法事例1
屋根裏利用があるので遮熱性に優れる方法を希望。詳細はこちら
かわらUから元のトタン屋根に戻すと暑いから。詳細はこちら
3.通気工法(遮熱シートを使う方法)
野地板の上に遮熱シートを張って熱を反射、通気層を作り熱せられた空気を逃がす工法です。
①KMEWの遮熱シートLiteと通気垂木取り付け。
(遮熱シートは輻射熱を反射させることで遮熱効果を発揮。)
②野地板を2重にして通気層を作ります。
③換気棟は、通気層を通して熱気や湿気を逃がす役割を果たし、天井裏の熱気を逃がすこともできます。
屋根の断熱・通気工法事例2
断熱材と通気層。詳細はこちら
暑さが気になると断熱材を敷き込み通気層を作った。詳細はこちら
トタン屋根の厚みを生かして通気層を作り断熱効果を高める。詳細はこちら
トタン屋根の断熱工法・通気工法については、トタン屋根のページにも事例があります。
下記項目を元に工事方法をご提案します
屋根材毎の断熱性。
・スレート系(カラーベスト・コロニアル) ⇒(断熱材なし)
・ガルバリウム鋼板 横葺き ⇒(断熱材付き・断熱材なし)
・ガルバリウム鋼板 縦葺き ⇒(断熱材なし)
・ストーンチップ系 ⇒(断熱材なし・空気層あり)
屋根材の表面処理:通常タイプ・遮熱タイプ
工事方法で断熱性が変わる:葺き替え・カバー工法。
暑さ対策の方法:自然換気棟・通気工法・断熱工法。
自然換気棟:要・不要。
など、希望される屋根材・工事方法などの組み合わせで対策の仕方が変わります。
お客様が、どの程度の断熱を希望されているのか?を、お伺いしたうえで適切な工事方法をご提案させて頂きます。