
雨漏りが進行した茅葺き屋根を長寿命化したい

山口市にある、現在は誰も住んでいない茅葺き屋根の古民家。
お客様から「雨漏りがひどく、屋根全体にトタン屋根を被せて保護したい」とご相談をいただきました。
地元の建設会社でも見積りを取られたとのことですが、「茅葺き屋根の専門業者の意見も聞きたい」と、広島在住のお客様から弊社へご依頼。
一時しのぎではなく、長く安心して維持できる工事方法をご提案し、現地調査から施工まで担当いたしました。
ボロボロに傷んだ茅葺き屋根の再生工事
腐食・苔・ずり落ちが進行した茅葺きの現状

長年手入れがされていなかった茅葺き屋根は、
• 茅がずり落ちて屋根形状が崩れている
• 側面から雨水が侵入し、腐食が進行
• 表面には苔が広がり、下地まで傷んでいる
お客様自身で応急処置として塩ビ波板を1mほど被せて養生されていましたが、雨漏りは屋根全体に広がっている状態でした。
茅葺き屋根は撤去せず、既存の茅を活かしながら新しい屋根を支える骨組み(下地)を構築する工法を採用しました。
屋根形状を再生するための骨組み作り
タルキ・六割材で屋根の“形”を復元

まずは、崩れた屋根形状を再生するためにタルキや六割材を組み合わせて骨組みを構築します。
隅棟では20cm以上、棟部では60cm以上も高さを調整し、元の茅葺き屋根の美しい曲線を再現するように丁寧に成形していきます。
茅葺き屋根のカバー工法では、この骨組みが屋根寿命を左右する最重要工程。
経験豊富な職人による精密な作業が求められます。
延べ1km以上の木材で堅固な下地を形成

骨組みの施工に使用した木材は、延べ1km以上。
広範囲の屋根を支えるため、強度と耐久性を兼ね備えた堅固な下地が完成しました。
下地の上には、成型されたガルバリウム鋼板(波板)を張り、雨漏りを完全に防ぐ新しい屋根へと仕上げていきます。
工事概要と費用
• 屋根面積:150㎡
• 工事金額:160万円(材料費・施工費含む)
茅葺き屋根の特徴を理解したうえで行うカバー工法は、撤去費用を抑えつつ、長期的な耐久性と防水性を確保できる最適な修繕方法です。
この施工事例と同じようなお悩みでも、茅葺き屋根の状態によって工事方法は異なります。
現地調査では写真をご覧いただきながら、お住まいに適した工事方法をご説明しています。




