
トタン屋根に重ね葺き(カバー工法)された一文字ラビー。
軒先から屋根が剥がれ下地まで腐っていました(西東京市)
軒先部分から屋根材が剥がれてしまい、暫くそのままになっていたとのことですが、担当業者さんに見てもらったところ強風でさらに剥がれる可能性があり、下地まで腐っていたので葺き替える必要がありました。(この工事は瓦修理後にご依頼頂いた追加工事です)
屋根の傷み。

この屋根は一文字ラビーという屋根材で、板厚0.4mmにフッ素樹脂コーティング・焼付塗装で一般のカラー鋼鈑より3~4倍長持ちすると言われ20年間の保証が付いていましたが、施工が悪いと塗膜が傷つき写真のようにサビてしまうという例です。
役物の接続部はコーキングを塗っただけといういい加減が工事がされていましたが、屋根が軒先部分から剥がれた原因として、施工に大きな問題があるだけでなく屋根勾配に適さない屋根材を施工したからです。
屋根が腐った原因はメーカー指定勾配を守らなかったから。

屋根が腐った原因は、メーカー(タイヨー=大洋製鋼)で決められた施工可能な屋根勾配(2.5寸以上)を守らずに施工してしまったから。
一文字ラビーでの工事方法は、元々あったトタン屋根のカッパとタルキを取り外し、ドブ(トタン本体)の上にアスファルトルーフィングを敷き、その上にソフトラビー(断熱性の発砲ポリエチレンとアルミ箔を組み合わせたもの)を重ね張り(カバー工法)してから屋根本体が施工されていました。
しかし屋根勾配に適さない屋根材だったため軒先部分は全て剥がれ、元あったトタン屋根の下地まで腐っていました。
腐った下地のさらに下にある桟木を補強して野地板の全面張り替え、緩勾配にも対応するガルバリウム鋼板の瓦棒屋根に葺き替えます。

完成写真。
屋根がトタンで勾配が緩い場合、縦葺き以外の横葺き屋根に変更すると雨漏りし易くなります。
また、トタン屋根の上にコンパネを載せて屋根取り換えを勧める業者もいますが、この工事方法もトラブルが起こり易く危険です。
屋根面積 48㎡ 工事金額合計 55万円
この記事を書いた人

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