雨漏りするガルバリウム鋼鈑屋根の再葺き替え工事

ガルバリウム横葺きにしたら、すぐに雨漏り。世田谷区

お客様からの依頼内容。
築49年建築時瓦棒→20年位前にガルバ横葺に。
すぐに雨漏り、補修するも何回も雨漏り。
昨年の台風7号以来特にひどいので屋根を葺き替えたい。
屋根118m2 外壁114m2 屋根勾配2寸?屋根130万円位、外壁塗装・鉄部木部塗装も含めて200万円以内位希望。
今後の生活パターン(マンション・建替)未決の為、外壁大丈夫なら屋根周りのみ。
できれば梅雨前。無理なら梅雨明け後。
何社か見積しているがそれぞれ気になる所があったり予算が合わなかったりで結論に至っていない。

ガルバリウム屋根の雨漏り原因1-施工法の間違い

お客様が以前依頼した業者は地元の屋根専門業者だったそうです。
確かに高い技術を備えていることが分かる部分もありましたが、ガルバリウム鋼鈑屋根は決められた施工法を守って工事しないと雨漏りします。

屋根材メーカーの施工法が守られていなかった。

ガルバリウム鋼鈑屋根が雨漏りした原因
左写真:この写真を見ただけで、棟部や壁際工事に問題があることが分かります。
工事した会社がコーキングで屋根材と棟部の隙間、屋根材と破風板の接続部などを修理しましたが雨漏りが直ることはありませんでした。
右写真:屋根と壁の隙間にコーキングを塗っただけで雨押えが取り付けられていません。

施工されていた屋根は、(株)チューオーの横暖ルーフ、現在はニチハ横暖ルーフとして発売されています。
ガルバリウム横葺きに葺き替えて直ぐから雨漏りした理由は、横暖ルーフの施工法が守られていなかったからです。
施工法が守られていない、または必要な付属部材を使わずに雨漏りしたガルバリウム屋根は、表面的な修理をしても直る事は絶対にありません。

雨漏りによる軒天の剥がれ。

ガルバリウム屋根が雨漏りして軒天が腐って剥がれた
屋根からの雨漏りで軒天が剥がれ落ちている所や浮いている所が10か所近くあり、傷んだ所は全て張り替え。1階室内の天井も傷んでいたので全て張り替えました。

ガルバリウム屋根の雨漏り原因2、屋根勾配の問題

屋根裏面に入り込んだ雨水が流れ出てきた
屋根を剥がしていると屋根裏面に溜まっていた雨水が流れ出てきました(右写真)。
グレートの高いライナールーフという防水シートが張られていましたが雨漏りを止める事はできませんでした。

この屋根は勾配が緩く、横葺きタイプのガルバリウム鋼板は施工できません。
元の屋根がトタン瓦棒だったのは勾配の問題があったからで、葺き替えて良い屋根材は縦葺きタイプのガルバリウム屋根だけになります。

いい加減な下地補強工事

屋根材を固定できていなかった。

下地板の強度が弱く屋根を固定する釘が効かなかった
屋根材を固定するスクリュー釘が何本も打たれています。これは釘が打てる場所を探していたからですが結局きちんと固定できていない所が何か所も見られました。
古い杉板の上には、5.5mm厚の薄いベニヤ板が取り付けられていましたが、薄いベニヤ板では釘の保持力が低すぎるため、その下にある杉板に固定しようとしても隙間が空いていたので固定できませんでした。
きちんと屋根材を固定できないと台風で剥がれ飛ぶ可能性があります。
杉板の下にある骨組みの垂木が腐っている部分を入れ替えてから構造用合板で下地補強しました。

縦葺きガルバリウム鋼鈑屋根への再葺き替え。

ガルバリウム屋根が雨漏りして横葺きから縦葺きへ葺き替え
横葺きガルバリウム鋼鈑屋根から葺き替えたのは、縦葺き嵌合式屋根のスタンビーTL-455。
屋根面積114.7㎡ 外壁面積104㎡ 工事金額合計176万円
(雪止め、外壁塗装、足場代。追加工事:軒天張り替え・1階の室内天井張り替え・戸袋木部塞ぎ・網戸張り替え・ベランダ撤去及び解体・アンテナ撤去など総額30万円含む)

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この記事を書いた人

市川 清信
市川 清信屋根無料見積.com運営責任者
屋根材メーカー(積水化学工業)直属の屋根診断士として活動し屋根工事・見積り経験35年・5,000件以上。
屋根工事の裏側を知り尽くした運営責任者が経験で得た専門情報をお伝えします。

また、専門資格や専門技術を持つ屋根職人が減った影響で起きている「低品質な屋根工事による被害」を減らすことを目的に日本屋根業者サポート協会に加盟する屋根職人とお客様との橋渡しをする活動を行っており、悪質業者による被害を減らすため900件以上の屋根相談、ボッタクリ被害を減らすための見積書診断サービスを180件以上行っています。