屋根材には「使用できる勾配(角度)」が決まっています。
そのため、勾配に合わない屋根材を使うと必ず雨漏りします。
特に、3寸未満(約17度以下)の“低勾配屋根”は要注意です。
ここでは、低勾配屋根に使える屋根材・使ってはいけない屋根材・正しい施工方法を専門家の視点で解説します。
低勾配屋根とは?|3寸未満の屋根は要注意
一般的に、3寸(約17度)未満の屋根=低勾配屋根と呼ばれます。
低勾配屋根は
• 水が流れにくい
• 雨水が滞留しやすい
• 風の影響を受けやすい
という特徴があり、屋根材の選び方を間違えると雨漏りのリスクが非常に高くなります。
低勾配屋根に使える屋根材(雨漏りしない屋根材)
① ガルバリウム鋼板(立平葺き)※最も推奨

低勾配屋根に最も適した屋根材です。
理由:
• 継ぎ目が少ない
• 水が流れやすい構造
• 勾配0.5寸〜対応可能
• 軽量で建物に負担が少ない
低勾配屋根の最適解です。
② 横葺き金属屋根(メーカー指定の勾配以上)

横葺きでも、メーカーが「2.5寸以上」などと指定している場合は使用可能です。
ただし、立平葺きより雨仕舞いが弱いため注意が必要です。
③ アスファルトシングル(2.5寸以上)

防水シートとの組み合わせで 低勾配でも使用できます。
ただし、風の強い地域では注意が必要です。
低勾配屋根に“使ってはいけない”屋根材
❌ ① スレート屋根(コロニアル)
最低でも3寸以上が必要です。
3寸未満で使用すると必ず雨漏りします。
❌ ② 瓦屋根
瓦は重ね構造のため、4寸以上が必要です。
低勾配では絶対に使用できません。
❌ ③ 波板・ポリカ屋根(住宅屋根として)
勾配が足りないと水が逆流し、雨漏りします。
低勾配屋根で雨漏りが起きる原因
• 屋根材の選定ミス
• 防水シートの施工不良
• 立ち上がり不足
• 水切り板金の形状不良
• 施工基準を守っていない
特に多いのは「スレート屋根を低勾配に使ってしまう」ケースです。
① 雨水が流れず逆流する

勾配が足りないと、雨水が屋根材の重ね目から逆流します。
② カバー工法で屋根が高くなる問題

• ベランダ下に入らない
• 雨押えが取り付けられない
• 壁際の雨仕舞ができない
低勾配 × カバー工法は特に注意が必要です。
低勾配に適した屋根材
① 縦葺きガルバリウム(スタンビー・立平)

• 0.5寸以上で施工可能
• 雨水が流れやすい
• 継ぎ目が少ない
② 三晃式トタン屋根

緩勾配に特化した屋根材で、タルキを使わない特殊構造のため雨漏りに強い。
正しい施工方法(雨漏りを防ぐポイント)
➀ 立平葺きは“ハゼ締め”を確実に行う
ハゼが甘いと横風で雨水が逆流します。
➁ 軒先・壁際の板金処理を強化する
低勾配は水が滞留しやすいため、板金の立ち上がりを高くする必要があります。
③ 防水シートは“改質アスファルトルーフィング”を使用
低勾配では通常のルーフィングでは不十分です。
低勾配屋根の工事費用の目安
• ガルバリウム立平葺き:7,000〜10,000円/㎡
•防水シート(改質アスファルト):1,500〜2,000円/㎡
•板金処理:5,000〜8,000円/m
※ 勾配・面積・形状によって変動します。
低勾配屋根と関連する施工例
低勾配屋根と特に関連性が高い施工例です。
• ガルバリウム立平葺きの施工例
• 三晃式トタン屋根への葺き替え施工例
• 雨漏り原因を知りたいと言われた折板屋根施工例
• スレート屋根から金属屋根への葺き替え例
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