スレート葺きとは?

この記事では「スレート葺とは何か?」という疑問を解消するため、天然スレートと人工スレート(カラーベスト・コロニアル)の種類や工法、メリット・デメリット、費用相場、瓦屋根との違いまで徹底的に解説します。
屋根材選びで重要な耐久性、耐震性、デザイン性、費用、メンテナンス性といったポイントを比較することで、ご自宅に最適な屋根材を見極めるお手伝いをします。
さらに、アスベスト含有の可能性や凍害リスクといった注意点、葺き替え・重ね葺き・カバー工法といった工事内容別の費用相場、定期点検や塗装の塗り替えといったメンテナンス方法。
よくある質問もまとめましたので、スレート葺き屋根に関する疑問を解決し、後悔のない屋根選びを実現しましょう。

1. スレート葺とは

スレート葺(スレートぶき)とは、スレートと呼ばれる薄くて平らな板状の屋根材を、屋根の構造体に重ねて葺く屋根の工法のことです。
軽量で施工しやすいことから、日本の住宅で広く普及しています。
スレート屋根は、独特の重なり合う模様が美しく、和風建築から洋風建築まで、さまざまな住宅デザインに調和します。
また、瓦屋根に比べて価格が比較的安価であることもメリットの一つです。

1.1 スレート屋根材の種類

スレート屋根材には、大きく分けて天然スレートと人工スレートの2種類があります。

1.1.1 天然スレート

天然スレート屋根
天然スレートは、粘板岩という天然の石を薄く割って加工した屋根材です。
耐久性が高く、100年以上の寿命を持つとも言われています。
独特の風合いと高級感があり、重厚な雰囲気を演出します。
しかし、価格が高く、重量があるため、建物の構造に十分な強度が必要です。
また、施工にも高い技術が求められます。

1.1.2 人工スレート(カラーベスト・コロニアル)

人口スレート屋根
人工スレートは、セメントと繊維を混ぜて成型した屋根材です。
天然スレートに比べて軽量で安価なため、日本の住宅で最も多く使用されています。
様々な色や形状があり、デザインの自由度が高いことも特徴です。
代表的な商品名として、ケイミュー株式会社の「カラーベスト」があり、その中の「コロニアル」が最も多く使われています。
ただし、天然スレートに比べると耐久性が劣るため、定期的なメンテナンスが必要です。
一部の古い人工スレートにはアスベストが含まれている可能性があるため、注意が必要です。

以下に、天然スレートと人工スレートの特徴を比較した表を示します。

項目 天然スレート 人工スレート
耐久性 非常に高い(100年以上) 比較的低い(20~30年)
耐火性 高い 高い
軽量性 重い 軽い
価格 高い 安い
デザイン 重厚感がある 多様な色・形状
メンテナンス ほとんど不要 定期的な塗装が必要

2. スレート葺のメリット

スレート葺の屋根には、他の屋根材と比べて様々なメリットがあります。
ここでは、デザイン性、軽量であること、費用、メンテナンス性といった点からスレート葺のメリットを詳しく解説します。

2.1 デザイン性が高い

スレート葺は、薄くてフラットな形状のため、スタイリッシュでモダンな印象を与えます。
また、カラーバリエーションも豊富で、住宅のデザインに合わせて様々な色を選ぶことができます。
個性的な住宅を演出したい方にもおすすめです。

天然スレートは、独特の風合いと重厚感があり、高級感を演出できます。
一方、人工スレートは、様々な色や形状があり、よりデザインの自由度が高いです。

2.2 軽量で建物への負担が少ない

スレートは、瓦や金属屋根材と比べて軽量です。
そのため、建物への負担が少なく、耐震性の向上にも貢献します。
特に、地震が多い日本では、建物の軽量化は重要な要素です。

屋根材 重さ(kg/㎡)
天然スレート 約40~50
人工スレート 約20~25
約50~70
金属屋根材 約5~10

2.3 施工費用が比較的安い

スレート葺は、他の屋根材と比べて初期費用が比較的安いというメリットがあります。
特に、人工スレートは、天然スレートよりも安価で、費用を抑えたい方に適しています。
ただし、耐用年数が短いため、長期的なコストを考えると、必ずしも安価とは限りません。

2.4 メンテナンスが容易

スレート葺は、メンテナンスが比較的容易です。
定期的な点検と塗装の塗り替えを行うことで、屋根の寿命を延ばすことができます。
また、部分的な補修も可能なので、大きな修繕費用がかかることは少ないです。

ただし、人工スレートは、天然スレートよりも耐用年数が短く、定期的なメンテナンスが必要になります。
特に、塗装の劣化が早いため、10年~15年に一度の塗り替えが推奨されています。
スレート屋根(カラーベスト・コロニアル)のメリット・デメリットと費用

3. スレート葺のデメリット

スレート葺屋根はメリットも多い一方で、いくつかのデメリットも存在します。
屋根材選びの際には、これらのデメリットも十分に理解した上で判断することが重要です。

3.1 耐用年数が短い

スレート屋根、特に人工スレート(カラーベスト・コロニアル)の耐用年数は、他の屋根材と比べて短いとされています。
一般的には10~20年程度と言われており、定期的なメンテナンスや葺き替えが必要になります。
一方、天然スレートは耐用年数が長く、30年以上持つ場合もあります。
材質による耐用年数の違いを理解しておくことが重要です。

3.2 凍害による破損のリスク

スレート材は吸水性があるため、寒冷地では凍害のリスクがあります。
屋根材に吸収された水分が凍結・膨張することで、スレート材が割れたり、剥がれたりする可能性があります。
特に、セメント系のスレート材は凍害に弱いため、寒冷地での使用には注意が必要です。
凍害対策として、塗装による防水処理が有効です。

3.3 塗装の劣化

スレート屋根は定期的な塗装の塗り替えが必要です。塗装が劣化すると、防水性が低下し、雨漏りの原因となるだけでなく、屋根材自体の劣化も加速させます。
一般的には7~10年程度で塗り替えが必要と言われています。
屋根の劣化状態によっては、さらに短いスパンでの塗り替えが必要になる場合もあります。
適切なメンテナンスを怠ると、結果的に大きな修繕費用がかかる可能性があります。

3.4 アスベスト含有の可能性

2006年以前に製造された一部のスレート材にはアスベストが含まれている可能性があります。
アスベストは健康に悪影響を及ぼすことが知られているため、葺き替えや解体工事の際には適切な処理が必要です。
アスベスト含有の有無を確認し、適切な業者に工事を依頼することが重要です。
アスベストに関する法規制や処理方法については、専門業者に相談することをお勧めします。

3.5 強風による飛散・破損のリスク

スレート材、特に軽量な人工スレートは、強風によって飛散・破損するリスクがあります。
台風や強風時には、屋根材が剥がれたり、割れたりする可能性があります。
固定方法の強化や、耐風性の高いスレート材の選択が重要です。

3.6 コケや藻の発生

スレート屋根は、コケや藻が発生しやすいというデメリットがあります。
特に、日当たりが悪く、湿気が多い場所では発生しやすくなります。
コケや藻は美観を損ねるだけでなく、屋根材の劣化を促進させる可能性もあります。
定期的な清掃や、防苔・防藻処理を行うことで、コケや藻の発生を抑制することができます。

3.7 メンテナンス費用がかかる

スレート屋根は、定期的なメンテナンスが必要なため、メンテナンス費用がかかります。
塗装の塗り替え、破損箇所の補修、コケや藻の除去など、定期的なメンテナンスが必要です。
長期的なコストも考慮に入れて、屋根材を選ぶ必要があります。

項目 天然スレート 人工スレート
耐用年数 30年以上 10~20年
費用 高価 比較的安価
重量 重い 軽い
メンテナンス 比較的容易 定期的な塗装が必要

 

上記は一般的な情報であり、製品や環境によって異なる場合があります。
詳しくは専門業者にご相談ください。

4. スレート葺の費用相場

スレート葺の費用は、屋根材の種類、屋根の面積、工事内容などによって大きく変動します。
費用の内訳を理解し、予算に合ったプランを選びましょう。

4.1 屋根材の種類による費用の違い

スレート屋根材には、天然スレートと人工スレートがあります。
天然スレートは耐久性が高く高級感がありますが、人工スレートに比べて高価です。
人工スレートは比較的安価で、様々なカラーバリエーションがあります。

屋根材の種類 費用相場(㎡あたり) 特徴
天然スレート 15,000円~30,000円 高耐久、高級感、メンテナンス費用が高い
人工スレート(カラーベスト・コロニアル) 5,000円~10,000円 安価、軽量、カラーバリエーション豊富

 

上記はあくまで目安であり、使用する天然スレートの種類や人工スレートのグレード、施工業者によって価格は変動します。
正確な費用は複数の業者に見積もりを依頼して比較検討することが重要です。

4.2 屋根の面積による費用の違い

屋根の面積が大きいほど、必要な屋根材の量や施工にかかる時間も増えるため、費用も高くなります。
屋根の形状が複雑な場合も、施工難易度が上がるため費用が高くなる傾向があります。

例えば、30坪の住宅の場合、屋根面積はおよそ100㎡となります。
人工スレートを使用する場合、㎡あたり7,000円とすると、屋根材の費用だけで70万円程度かかります。
これに施工費用や足場代などが加算されます。

4.3 工事内容による費用の違い

スレート葺の工事には、葺き替え工事、重ね葺き工事、カバー工法があります。
工事内容によって費用が大きく異なるため、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で最適な工法を選びましょう。

4.3.1 葺き替え工事

既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に葺き替える工事です。
既存の屋根材にアスベストが含まれている場合は、アスベスト処理費用が別途必要になります。
下地材の劣化が激しい場合も葺き替え工事が必要になります。屋根葺き替えとは

4.3.2 カバー工法(重ね葺き)

既存の屋根材の上を防水シートで覆い、その上に新しい屋根材を葺く工法です。
既存の屋根材を撤去する必要がないため、工期が短く、費用も比較的安価です。
ただし、屋根の重量が増加するため、重ね葺き工事と同様に耐震性を考慮する必要があります。
屋根カバー工法とは

各工法の費用相場は下記の通りです。

工法 費用相場(30坪程度) メリット デメリット
葺き替え工事 120万円~170万円 下地から補修できるため、耐久性が高い 工期が長い、費用が高い
カバー工法 80万円~130万円 工期が短い、費用が比較的安い、廃材処理費用が不要 屋根の重量が増加する、既存屋根材の状態によっては施工できない

 

上記はあくまで目安の費用であり、屋根の形状や状態、使用する屋根材、施工業者によって費用は変動します。
複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが重要です。

5. スレート葺と瓦屋根の違い

屋根材として人気のあるスレート葺と瓦屋根。それぞれに特徴があり、どちらを選ぶべきかは建物の構造や立地、予算などによって異なります。
ここでは、耐久性、耐震性、デザイン性、費用、メンテナンス性の5つの観点から、スレート葺と瓦屋根の違いを詳しく解説します。

5.1 耐久性

瓦屋根はスレート葺に比べて耐久性が高いです。
粘土瓦は50年以上、セメント瓦でも30年以上の耐久性を持ちます。
一方、スレート葺、特にやカラーベスト(コロニアル)など人工スレートの耐用年数は20~30年程度です。
天然スレートは瓦屋根並みの耐久性を持つものの、高価であるため一般住宅ではあまり採用されません。

5.2 耐震性

スレート葺は瓦屋根に比べて軽量であるため、建物の耐震性を高めることができます。
地震の揺れによる屋根の重量負担が軽減されるため、建物へのダメージを抑える効果が期待できます。
瓦屋根はスレート葺よりも重量があるため、耐震性を考慮する場合は軽量瓦の採用も検討しましょう。

5.3 デザイン性

スレート葺と瓦屋根はそれぞれ異なるデザイン性を持ちます。
スレート葺は薄くてフラットな形状が多いため、スタイリッシュでモダンな印象を与えます。
カラーバリエーションも豊富なので、住宅のデザインに合わせて自由に選択できます。
一方、瓦屋根は重厚感があり、和風建築や洋風建築など様々な住宅様式に調和します。
近年では、平板瓦などデザイン性の高い瓦も登場しています。

5.4 費用

項目 スレート葺 瓦屋根
初期費用 比較的安価 高価
メンテナンス費用 塗装など定期的なメンテナンスが必要 メンテナンス費用は比較的少ない
長期的な費用 耐用年数が短いため、葺き替え費用がかかる 耐久性が高いため、長期的な費用は抑えられる

 

初期費用はスレート葺の方が瓦屋根よりも安価です。
しかし、スレート葺は定期的なメンテナンスが必要となるため、長期的に見ると瓦屋根の方が費用を抑えられる可能性があります。
また、スレート葺は耐用年数が短いため、葺き替え費用も考慮する必要があります。

5.5 メンテナンス性

瓦屋根はスレート葺に比べてメンテナンスの手間が少ないです。
瓦屋根は耐久性が高いため、塗装などの定期的なメンテナンスはほとんど必要ありません。
一方、スレート葺は定期的な点検や塗装の塗り替え、破損箇所の補修が必要です。
カラーベスト(コロニアル)は塗装の劣化が早いため、10年~15年ごとに塗り替えが必要です。

6. スレート葺のメンテナンス方法

スレート葺の屋根を長持ちさせるためには、適切なメンテナンスが不可欠です。
定期的な点検や必要な補修を行うことで、屋根の寿命を延ばし、建物を風雨から守ることができます。
主なメンテナンス方法には、点検、塗装、補修などがあります。

6.1 定期的な点検

スレート屋根の状態を把握するために、定期的な点検を行いましょう。
理想的には、1年に1回の点検が推奨されます。
特に台風や大雪などの自然災害後は、必ず点検を行い、被害の有無を確認することが重要です。
また、築10年を目安に専門業者による点検を依頼し、より詳細な診断を受けることをおすすめします。

点検の際には、以下の項目に注意して確認しましょう。

点検項目 確認内容
スレートの割れ・欠け スレートに割れや欠けがないか確認します。特に棟部分や谷部分は重点的にチェックしましょう。
スレートのズレ・浮き スレートがずれたり浮いたりしていないか確認します。強風などでズレが生じている可能性があります。
塗装の剥がれ・劣化 塗装が剥がれたり色褪せていないか確認します。塗装の劣化は防水性能の低下に繋がります。
コケ・カビの発生 コケやカビが発生していないか確認します。コケやカビはスレートの劣化を促進させる原因となります。
棟板金の浮き・錆 棟板金が浮いたり錆びていないか確認します。棟板金は屋根の重要な防水部分です。
雨漏りの有無 天井や壁に雨漏りの痕跡がないか確認します。雨漏りは屋根の劣化が進行しているサインです。

6.2 塗装の塗り替え

スレート屋根の塗装は、10年~15年を目安に塗り替えを行うことが推奨されます。
塗装はスレート材を紫外線や風雨から保護する役割を果たしており、定期的な塗り替えによって屋根の寿命を延ばすことができます。
塗り替えの際には、外壁塗装のタイミングと合わせることで、足場費用などを節約できる場合があります。

使用する塗料の種類も重要です。耐候性・耐久性に優れた塗料を選ぶことで、より長く効果を持続させることができます。
例えば、フッ素樹脂塗料やシリコン樹脂塗料などは、耐候性・耐久性に優れているため、スレート屋根の塗装に適しています。
詳しくは、専門業者に相談し、最適な塗料を選定してもらいましょう。

参考:屋根のメンテナンス|屋根材・外壁材・雨といのKMEW

6.3 破損箇所の補修

スレートに割れや欠けなどの破損が生じた場合は、早急に補修工事を行いましょう。
軽微な破損であれば、部分的な補修で済む場合もありますが、破損の程度が大きい場合は、スレートの交換が必要となることもあります。
また、アスベスト含有のスレート材を使用している場合は、専門業者に依頼する必要があります。
業者選びの際には、アスベスト処理の資格を保有している業者を選ぶようにしましょう。

補修方法には、主に以下の3つの方法があります。

6.3.1 部分補修

破損箇所が少ない場合は、部分的に補修する方法がとられます。
シーリング材や接着剤を用いて破損箇所を塞ぎます。

6.3.2 スレート交換

破損の程度が大きい場合は、スレートを新しいものと交換します。
同種のスレート材が手に入らない場合は、似たような色や形状のスレート材で代用することもあります。

6.3.3 屋根葺き替え

広範囲にわたって破損している場合や、築年数が経過している場合は、屋根全体の葺き替え工事を行うこともあります。
スレート葺から他の屋根材に変更することも可能です。

7. スレート葺の施工事例

ここでは、様々なスレート葺の施工事例を紹介します。

7.1 スレートからスレート葺き替え

スレート葺きからスレート葺きへの屋根葺き替え
スレートを同じスレートで葺き替えた事例です。
スレートは費用を抑えた葺き替えが可能です。

7.2 瓦からスレート葺き替え

瓦からスレート葺きへの屋根葺き替え
瓦屋根から軽量で施工性に優れた人工スレート葺き替えた事例です。
重厚感のある瓦からスレート葺きの変えることで見た目もスッキリします。
スレートに葺き替える事で屋根重量は半分以下になるため地震対策としても有効です。

7.3 部分的なスレート葺き替え

スレート葺き屋根の部分葺き替え、横浜市神奈川区の屋根工事例
雨漏りや破損、経年劣化が見られる部分のみをスレート葺き替えた事例です。
既存の屋根材との色合わせを考慮することで、違和感のない仕上がりとなっています。
部分的な葺き替えは、費用を抑えつつ、屋根の機能を回復させる効果的な方法です。

7.4 スレート葺きと太陽光発電システムの併用

スレート葺きにソーラーシステム取り付け
スレート葺きの屋根に太陽光発電システムを設置した事例です。
屋根の形状や方位を考慮し、最適な配置で太陽光パネルを設置することで、効率的な発電を実現しています。
環境にも家計にも優しい、持続可能な住宅を実現することができます。

7.5 様々な色のスレート葺き

グリーン色のスレート葺き屋根

イメージ 特徴
ブラック 重厚感、高級感 落ち着いた雰囲気を演出
ブラウン 自然な風合い、温かみ 和風・洋風どちらにも合わせやすい
グリーン ナチュラル、爽やか 周囲の緑と調和しやすい
グレー スタイリッシュ、モダン 都会的な印象を与える

 

上記以外にも、様々な色のスレートが存在します。
住宅のデザインや好みに合わせて、最適な色を選ぶことができます。

これらの施工事例は、スレート葺きの多様性と可能性を示すほんの一例です。
屋根の形状、建物のデザイン、周辺環境など、様々な要素を考慮しながら、最適なスレート葺きを選ぶことが重要です。
専門業者に相談することで、より具体的なアドバイスを受けることができます。

8. スレート葺に関するよくある質問

スレート葺に関するよくある質問をまとめました。

8.1 スレート葺と瓦葺き、どちらが良いですか?

一概にどちらが良いとは言えません。
耐久性や耐震性を重視するなら瓦葺き軽量化やデザイン性を重視するならスレート葺きがおすすめです。予算やメンテナンスの頻度なども考慮して選びましょう。

8.2 スレート屋根の耐用年数は?

天然スレートは約50~100年と非常に長持ちしますが、人工スレートは約20~30年です。
定期的なメンテナンスを行うことで、耐用年数を延ばすことができます。

8.3 スレート屋根のメンテナンスはどのように行うのですか?

5~10年に一度の塗装の塗り替えが一般的です。
また、定期的な点検でひび割れや欠けなどを早期発見し、補修することで、屋根の寿命を延ばすことができます。
高圧洗浄は屋根材を傷める可能性があるので、専門業者に相談しましょう。

8.4 スレート屋根はアスベストを含んでいる可能性がありますか?

2004年以前に製造されたスレート屋根材には、アスベストが含まれている可能性があります。
アスベストは健康に害を及ぼすため、解体や葺き替え工事の際には専門業者に相談し、適切な処理を行う必要があります。
詳しくは、スレート屋根のアスベスト(石綿)含有リスクをご覧ください。

8.5 スレート屋根の葺き替え費用はどのくらいかかりますか?

屋根の面積や使用する屋根材、工事内容によって異なりますが、一般的な住宅で約50~150万円が相場です。
正確な費用を知るためには、複数の業者から見積もりを取り比較検討することが重要です。

8.6 スレート屋根の色褪せを防ぐ方法はありますか?

紫外線に強い塗料を使用することで、色褪せを遅らせることができます。
また、定期的な点検とメンテナンスも色褪せ防止に効果的です。

8.7 スレート葺きに向いている地域はありますか?

寒冷地では凍害のリスクがあるため、凍害に強いスレート屋根材を選ぶ必要があります。
積雪量の多い地域では、雪止め金具の設置も検討しましょう。
地域特性に合った対策を行うことが大切です。

8.8 DIYでスレート屋根の修理は可能ですか?

スレート屋根の修理は高所作業となるため、DIYはおすすめしません
落下事故の危険があるだけでなく、不適切な修理によって雨漏りを引き起こす可能性もあります。
専門業者に依頼しましょう。

8.9 スレート屋根の遮音性は?

スレート屋根自体は遮音性に優れているわけではありません。
屋根材の下に断熱材や遮音材を敷き込むことで、遮音性を高めることができます。

8.10 スレート屋根と金属屋根、どちらが耐久性が高いですか?

金属屋根の方が耐久性が高い傾向にあります。
ガルバリウム鋼板などの金属屋根は、軽量で耐用年数が長く、メンテナンスも比較的容易です。

8.11 屋根材の種類によるメリット・デメリット、費用の違いは?

種類 メリット デメリット 費用相場(30坪)
天然スレート 高級感がある、耐久性が高い、耐火性が高い 高価、重量がある、施工が難しい 300万円~
人工スレート(コロニアル・カラーベスト) 比較的安価、軽量、施工が容易 耐久性が天然スレートより低い、凍害のリスク 80万円~

 

上記はあくまで目安です。屋根の形状や工事内容によって費用は変動します。

9. まとめ

この記事では、スレート葺について、その種類、メリット・デメリット、費用相場、瓦屋根との違い、メンテナンス方法などを解説しました。
スレート葺には天然スレートと人工スレート(カラーベスト・コロニアル)があり、それぞれ費用や耐久性が異なります。
人工スレートは天然スレートに比べて安価で施工しやすい一方、耐用年数が短く、凍害や塗装劣化のリスクがあります。
また、古い人工スレートにはアスベストが含まれている可能性があるため、葺き替え時には適切な処理が必要です。

スレート葺は軽量でデザイン性が高く、施工費用も比較的安価である一方、瓦屋根に比べると耐用年数が短く、定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンスとしては、定期的な点検、塗装の塗り替え、破損箇所の補修などが挙げられます。
費用相場は屋根材の種類、屋根の面積、工事内容によって異なります。
葺き替え、重ね葺き、カバー工法など、それぞれの工法の特徴を理解し、最適な方法を選択することが重要です。
最終的にどの屋根材を選ぶかは、予算、建物の構造、デザインの好みなどを総合的に考慮して決定しましょう。

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