
築200年・約50坪の古民家、茅葺き屋根の雨漏りで深刻な状態に
大阪府枚方市にある築約200年の茅葺き屋根の古民家。
茅の劣化が進行したことで、屋根の複数箇所から雨漏りが発生していました。
お客様からは次のようなご相談をいただきました。
• 茅葺き屋根を金属屋根のカバー工法で再生したい
• 雨漏りが進んでおり、早急に対策したい
• 約50坪の建物で、工事費用の目安を知りたい
茅葺き屋根は一般的な住宅とは構造が大きく異なるため、「どこに相談すればよいか分からなかった」とのことで、専門業者である弊社へご依頼いただきました。
古民家の屋根再生は、建物の歴史を守りながら安全性を確保する重要な工事です。
今回は、茅葺き屋根の特徴を理解したうえで行う金属屋根カバー工法をご提案しました。
茅葺き屋根に金属屋根カバー工法を採用する理由
茅葺きの劣化状況と工事前の屋根調査
現地調査で確認した茅葺き屋根は、
• 表面の茅が大きく痩せている
• 雨水が内部まで浸透し、腐食が進行
• 屋根形状が崩れ、強風時の落茅の危険性がある
築200年という歴史ある建物のため、茅を全面的に葺き替える方法もありますが、 費用・工期・維持管理の観点から、今回は既存の茅を活かしつつ耐久性を高める金属屋根カバー工法を選択しました。
茅葺き屋根に新しい屋根を支える「下地」を構築する工程
家の躯体と骨組みを固定する“クエ”の取り付け

茅葺き屋根に金属屋根を施工するためには、まず強固な下地(骨組み)を作る必要があります。
茅葺きは柔らかく不均一なため、そのままでは屋根材を固定できません。
そこで、家の躯体と新しい骨組みをつなぐためのクエ(木製の支持材)を30本取り付けました。
このクエが、屋根全体を支える“土台”になります。
茅葺き表面に250本の木材を取り付けて下地を形成
次に、茅葺き屋根の表面に合計250本の木材を取り付けて下地を構築します。
この工程では、
• 屋根の曲線に合わせて木材を一本ずつ調整
• 茅の沈み込みを考慮し、均一な高さを確保
• 金属屋根を固定できる強度を持たせる
といった高度な技術が求められます。
茅葺き屋根の構造を理解していない業者が施工すると、屋根の荷重バランスが崩れ、建物全体に負担がかかる危険があります。
そのため、茅葺き専門の職人による施工が必須です。
自社成型のガルバリウム段葺き屋根で耐久性を大幅向上
既製品よりコストを抑えられる自社成型材を採用

今回のカバー工法で使用した屋根材は、専門ん職人が成型したガルバリウム鋼板の段葺き屋根です。
ガルバリウム鋼板は、
• 高耐久・高防水性
• 軽量で建物への負担が少ない
• 錆びにくく長寿命
という特徴があり、茅葺き屋根との相性が非常に良い素材です。
自社成型材を使用することで、既製品よりもコストを抑えつつ、屋根形状に合わせた最適な加工が可能になります。
破風板もガルバリウム鋼板で美しく仕上げる
屋根の端部である破風板もガルバリウム鋼板で新しく取り付け、古民家の雰囲気を損なわないように美しく仕上げました。
金属屋根は耐久性だけでなく、外観の印象を大きく左右するため、細部まで丁寧に施工することが重要です。
金属屋根カバー工法の完成と工事費用

すべての工程を終え、築200年の茅葺き古民家は雨漏りの心配がない堅固な金属屋根へと再生されました。
• 屋根面積:176㎡
• 工事金額:302万円(足場代含む)
茅葺き屋根の葺き替えに比べ、カバー工法は費用を抑えながら長期的な耐久性を確保できるため、古民家の維持管理において非常に有効な選択肢です。

茅葺き屋根の改修工事例はコチラ




